プライベートIPとグローバルIPの違いが分からないという方は多いのではないでしょうか。

本記事では、プライベートIPとグローバルIPの違いを初心者向けに図解でわかりやすく解説します。

ネットワークの世界では、IPアドレスは「どこに接続するか」を示す住所のようなものです。この記事では、プライベートIPとグローバルIPの違いを実務で役立つ視点でわかりやすく解説します。

また、工場ではPLC(シーケンサ)やタッチパネル、監視カメラ、無線LAN機器などにもIPアドレスが設定されています。これらの機器の多くはプライベートIPアドレスを使用しており、設備トラブル時にはIPアドレスの確認が必要になることがあります。

工場ネットワークや社内ネットワークの勉強を始めた方に向けて、できるだけ専門用語を使わずに解説します。設備保全や電気保全業務でも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

■ IPアドレスとは?

IPアドレスはインターネットの「住所」。パソコンやスマホがどこにいるかを示します。
これがないと相手にデータを届けられません。Internet Protocolで使う識別子で、機器の送受信先を指定するときにも使います。

ちなみに、家庭や工場の中で使うプライベートIPと、
インターネット上で一意に割り当てられるグローバルIPがあります。

 

■ プライベートIPアドレスとは?(家や会社の中の住所)

・家庭や工場のLANで使う住所で、同じ番号が別の家や会社でも使えます。
代表的な範囲は
10.x.x.x / 172.16.x.x〜172.31.x.x / 192.168.x.x です。
外のインターネットにはそのまま出られません。

プライベートIP 範囲比較表

プライベートIPとグローバルIPの違い

 

プライベートIPアドレスは「社内だけで使うための住所」です。外のインターネットでは直接使えないため、社内の機器同士の通信やルーターでの変換(NAT)を前提に使います。これには3つの決まった範囲があり、用途に応じて選びます。大きな組織や工場向け:10.0.0.0/8(多くの機器を収容)中規模向け:172.16.0.0/12(中くらいのネットワーク)小規模オフィスや家庭向け:192.168.0.0/16(家庭用ルーターでよく使われる)。これらはRFC1918で定められたルールです。

 

■ グローバルIPアドレスとは?(インターネット上の住所)

・グローバルIPアドレスはインターネット上で使われる「世界共通の住所」です。 プロバイダが割り当て、インターネット上の相手がどの回線にデータを返せばよいかを示します。

外のサービスに自分の機器を見せたいときに使います
(例:自分のサーバーを公開)。

身近な例
あなたがスマホでYouTubeを開くとします。
スマホから「動画を見たい」とリクエスト
インターネットを通じてYouTubeのサーバーへ届く
YouTubeのサーバーが動画データを送り返す

このとき、

「どの家(どの回線)に返事を送ればよいか」

を示すのがグローバルIPアドレスです。

 

まとめると下記のようなイメージです

プライベートIPとグローバルIPの違い

 

 

なぜプライベートIPとグローバルIPと分けるのか?

IPアドレスを分けるのは「住所を節約して管理を楽にするため」です。

インターネットで使える住所(IPv4)は限られていて、そのまま全ての機器に公開アドレスを割り当てると足りなくなる問題がありました。そこで「内部だけで使う住所帯(プライベート)」を決めておけば、外に出る必要のない機器はその住所を使い続けられ、公開アドレスの消費を抑えられます。

プライベートIPとグローバルIPの違い

 

「NATの仕組み(図解)」


NAT(Network Address Translation)はアドレス変換技術のことです。例えば家庭内でスマートフォン、パソコン、ゲーム機がそれぞれ異なるプライベートIPアドレスを持っていても、ルーターが1つのグローバルIPアドレスへ変換して通信を行います。これにより限られたグローバルIPアドレスを効率的に利用できます。

イメージは下記になります。

 

プライベートIPとグローバルIPの違い

 

 

よくある質問

Q. グローバルIPアドレスは世界で重複しないのですか?

はい。グローバルIPアドレスはインターネット上で一意になるよう管理されています。そのため同じグローバルIPアドレスが複数の場所で使われることはありません。

Q. 自分のグローバルIPアドレスは確認できますか?

はい。ブラウザの確認サイトかルーター管理画面で確認できます。

1.ウェブで確認する(最も手軽) ブラウザで「IPアドレス確認」と検索して表示されたサイトを開くだけで、あなたの現在のグローバルIPが表示されます。IPv4/IPv6の両方に対応するサイトが多いです。

2.ルーターの管理画面で確認する(正確) ルーターにログインし「WAN」「ステータス」「インターネット接続」などの項目を確認すると、プロバイダから割り当てられたグローバルIPが表示されます。

Q. 家のWi-FiにつながっているスマホはプライベートIPですか?

はい。一般的に家庭のWi-Fiに接続されたスマホやパソコンには192.168.1.xxxなどのプライベートIPアドレスが割り当てられます。

今回はプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの違いについて解説しました。プライベートIPアドレスは家庭や会社の内部ネットワークで利用され、グローバルIPアドレスはインターネット上の住所として利用されます。また両者をつなぐ仕組みとしてNATが利用されています。ネットワークの基礎知識として非常に重要な内容ですので、まずは自宅のルーターやパソコンのIPアドレスを確認しながら理解を深めてみてください。