低圧

ディストリビューターとは アイソレーターの違いと保全について

アイソレーターのアイキャッチ

 

アイソレーターとは

計装の現場で用いられる機械です。温度計や流量計の信号を変換しPLCや調節計に送る機会です。また、入力信号と出力信号の間を絶縁する機能を持っており、現場側の機械や配線に短絡などのトラブルが発生しても、アイソレーターで食い止める事ができます。

 

ディストリビューターとは

特徴はアイソレーターと同じなのですが、大きく違うのは、2線式伝送方式と呼ばれ、電流出力信号にアンプ駆動用電源を乗せる事ができます。つまり、差圧計や流量計などの計器をを動かす電源(24V)と信号(例えば4-20mA)を同じ配線に乗せることができます。

 

アイソレーターの概要のまとめ

 

ディストリビューターの概要のまとめ

アイソレーターとディストリビューターと保全

アイソレーターとディストリビューターを設置するメリットは、測定誤差が発生した時、
差圧計側が原因なのか?PLC側が原因なのか?切り分ける事が可能です。
つまり、原因調査の時間を短縮できます。

調査方法のまとめ

 

余談

切り分けが重要な場合がもう一つあります。

もし工事後に測定誤差が発生した場合

差圧計側が原因なのか?PLC側が原因なのか?切り分けれるため、
差圧計を施工した工事業者さんに依頼するか、PLC側を施工した工事業者さんに依頼するか
判断がつきます。この判断ができると言うのは非常に重要です。

差圧計側かPLC側か原因がはっきりしない場合は、業者さんの動きは格段に遅くなります。

例えば、アイソレーターやディストリビューターがない場合に、測定誤差が発生したとします。その状態で、差圧計を施工した業者さんに調査依頼しても、原因がはっきりしない場合、差圧計を施工した業者さんは”PLCを施工した業者さんが原因だ”と考え、深く調査をしません。逆の場合も同じです。

その為、工事の切り分けができると言うのは非常に重要です。

 

その他のメリットのまとめ

① PLCを過電流やノイズから守ることができる。ディストリビューターやアイソレーターは、内部にフォトカプラを内蔵しております。その為、差圧計側とPLC側の回路は絶縁されております。よって、もし差圧計側で短絡が発生し過電流が発生しても、PLCには流れないようになっております。

その他、ノイズなどもカットされる仕組みになっております。

 

② 差圧計などの現場の信号を1つだけでなく、2つ目も出力できる。
アイソレーターやディストリビューターを用いれば、現場の測定データーを一つのPLCだけでなく、もう一つのPLC、その他に調節計やレコーダーにも信号を送ることが可能です。

 

まとめ

・アイソレーターやディストリビューターは、回路の切り分けを行える。
・出力の数を増やせる
・ディストリビューターは、電源と信号を同じ配線で使用できる。

参考文献・サイト

① 株式会社エム・システム技研
変換器の仕様書の読み方について(7)
https://www.m-system.co.jp/mstoday/plan/mame/b_signal_con/0407/index.htmlhttps://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/document/catalog/lvcb/yn-c-0657/y0657g1903.pdf